マンガ

1/19ページ
  • 2020.02.02

メフィスト

1984年初出 三山のぼる講談社モーニングKC 全6巻 悪魔との契約によって生まれた魔女、アルマと人間の関わり合いを描いた怪異譚。 1~2巻までが長編、3~6巻までが連作短編という変則的な構成になってますが、注目すべきは2巻を費やした長編でしょうね。 なんといっても主人公が凄い。 悪魔を召喚するために幼児を誘拐し、次々と血祭りにあげていくシリアルキラーなんです。 しかも子供を殺すこと自体に悦楽を覚 […]

  • 2020.02.01

ピンポン

1996年初出 松本大洋小学館ビッグコミックスピリッツ 全5巻 松本大洋にしてはケレン味のない普通のスポーツ漫画だと思いますね。 だからこそ映画化やアニメ化につながった、ということなのかもしれませんが。 努力と才能をどういう形で競技に反映させるか?という点において、きちんと先達が築き上げたセオリーを踏んで、ドラマチックさを演出してるのに少し驚かされました。 編集の助言もあったのかもしれませんが、や […]

  • 2020.01.26

マリオネット師

1987年初出 小山田いく秋田書店チャンピオンコミックス 全11巻 学園もの青春路線でチャンピオン誌上において一時代を築いた作者が、これまでの作風から路線変更を試み、後に代表作と呼ばれるようになった作品。 さて小山田いくというとすくらっぷ・ブック(1980~)であり、ぶるうピーター(1982~)が当時の読者にとっては記憶に目覚ましいところですが、ご存知ない方のために書いておくと、この二作、前向きで […]

  • 2020.01.23

チャイルド・プラネット

1996年初出 永福一成/竹熊健太郎小学館ヤングサンデーコミックス 全7巻 大人にだけ感染する致死性の細菌兵器に侵された街で、生き延びる子どもたちの集団を描いたパニックSF。 改めて言及するまでもなく、確信犯的な漂流教室(1972~)のリブートなわけですが、それを踏まえた上で作者は何を描こうとしているのか?が最大の読みどころかと思います。 既視感の強い安っぽさは極力排除されてますね。 胡散臭さや矛 […]

  • 2020.01.20

ヴィンランド・サガ

2005年初出 幸村誠講談社アフタヌーンKC 1~7巻(以下続刊) 11世紀初頭の北ヨーロッパにおけるヴァイキングと、失くした父の復讐に生きるひとりの少年を描いた戦国歴史ドラマ。 しかしまあ、11世紀の海賊ものでよくぞここまで読者の感情を揺さぶるストーリーを構築できたものだな、と。 そこは素直に感心しますね。 だって、知らないですもん、11世紀の北ヨーロッパとか。 私が浅学なだけなのかもしれません […]

  • 2020.01.19

プラネテス

1999年初出 幸村誠講談社モーニングKC 全4巻 2074年の未来、宇宙空間にてデブリの回収を生業とする宇宙飛行士、ハチマキの見果てぬ夢を描いたSFアドベンチャー。 デブリ回収員を主役に据えるという設定が斬新だし、科学を無視しない宇宙時代の描き方も「ちゃんと勉強してるなあ」と感心させられるものでしたし、のちの星雲賞受賞やアニメ化も納得の一作ではありましたね。 なんといっても画力が高い。 それでい […]

  • 2020.01.02

東京怪童

2009年初版 望月ミネタロウ講談社モーニングKC 1巻(全3巻) 本作より、作者名の表記が峯太郎からミネタロウに変更されてます。 なにか思うところがあったんでしょうけど、事情は伺い知れず。 前作、万祝(2002~)と比べると、どことなく以前の作風に戻ったような感触もあるんですが、なんだろ、どうにも摑みどころがない感じで。 単行本一冊を費やしても全く話が進んでないんですよね。 どういうお話にしたい […]

  • 2020.01.02

万祝

2003年初版 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全11巻 あーこっちの方向に行ってしまうのかー・・・って感じでしたね。 コメディとシリアスなSF/ホラーの二丁拳銃で、今後も使い分けてやっていくのかな?と思いきや、なんと今回は女子高生を主人公とした海洋冒険ものときた。 こういっちゃあなんだけど、とても普通です。 なんとも少年漫画的というか。 望月峯太郎のようなクセのある漫画家が、なぜ今更この手のジャン […]

  • 2019.12.29

ドラゴンヘッド

1994年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全10巻 ド級のパニックSF、終末SFながら、全く何も明かされぬまま、あたかも打ち切りを宣告されてしまったかのように終わってしまった悪名高きシリーズ。 当時リアルタイムで読んでいた愛読者は「なんじゃこりゃ」と怒り心頭、ほとんどの人はあきれかえって最終巻を即座に足下へと叩きつけたことと思われます。 私の場合、何か読み落としているのでは?と浅い巻まで遡って […]

  • 2019.12.28

鮫肌男と桃尻女

1993年初出 望月峯太郎ミスターマガジンDX 全1巻 ありゃっ、こういう方向へ行ってしまうの?と少なからず戸惑った作品。 作者はきっとSF/ホラーの方向へ進んでいくに違いない、と勝手に思ってたんで、至極映画的なクライムアクションに舵を切ったのは意外でしたね。 絵柄があんまりマッチしてないのでは・・と思ったりもしたんですが、後に映画化されたことを鑑みるなら、これはこれで読者に受け入れられてたのかも […]

  • 2019.12.28

お茶の間

1991年初出 望月峯太郎講談社ミスターマガジンKC 全3巻 今はなきミスターマガジンに連載されたバタアシ金魚(1985~)の続編。 ヒット作の続編、って人気凋落気味の漫画家が手を染める定番のパターンだと思うんですが、そんなに望月峯太郎、追い詰められてたか?というのが当時の印象。 バイクメ~ン(1989~)は確かにぱっとしなかったですが、それだけで過去の栄光にすがらなきゃならないほど凡庸な描き手じ […]

  • 2019.12.23

座敷女

1993年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC リング(1998)以降のJホラーブームをあたかも先取りしたかのような傑作ホラーだと思いますね。 まだストーカーという言葉すら一般的でなかった頃に、こういうものを形にしてしまう先見性がとんでもない。 私の場合、世代的に怖い女といえば貞子ではなく、コチラ。 映画も含めて多くのホラーが提供する恐怖の対象といえば、座敷女以前はそのほとんどが男性であり、居てもせ […]

  • 2019.12.22

バイクメ~ン

1989年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全4巻 作者の趣味が全面に出た作品。 テーマになってるのは1950年代のロックンロールとその文化ですけど、軽佻浮薄な80年代にエルヴィスとかリーゼントとか言われてもなかなか振り返ってくれる読者は居なかったんじゃないか?という気がしますね。 なんせ掲載誌はヤンマガ、読んでるのは若い人がほとんどだったでしょうし。 私も含め、当時はみんなが「なにか新しいもの […]

  • 2019.12.22

バタアシ金魚

1985年初出 望月峯太郎講談社ヤンマガKC 全6巻 なんとも線が独特だなあ、とは思いましたね。 私は絵に詳しくないんで、どういう勉強をしてなんの影響をうければこういう作画になるのか、わからないんですけど、当時、こんな絵を描いてる人は居なかったことだけは確か。 漫画界のニューウェーブなんて呼ばれてたりもしましたが、わからなくはない。 妙な硬さがあるのに、流暢にも思えるのが個性的。 それは物語作りに […]

  • 2019.12.17

外れたみんなの頭のネジ

2016年初版 洋介犬泰文堂アース・スターコミックス 1巻(以下続刊) ある日突然、周りの人間が全員おかしくなってることに気づいた女子中学生ミサキの恐怖な日常を描いたホラー。 この作品の最大の難点は、非現実を立脚せしめる足場が組まれてないことに尽きるでしょうね。 客観的視点が存在しないんです。 1対全部などという構造にしちゃったものだから、数の論理でいけばおかしいのは主人公であるミサキ、という逆説 […]

  • 2019.12.16

百人の半蔵

2014年初出 横尾公敏秋田書店少年チャンピオンコミックス 1巻(全4巻) 中二魂がそのまま炸裂したかのような時代劇漫画。 もープロットからして滅茶苦茶です。 百人の服部半蔵が日本を分割統治してる戦国時代に、果心居士の呪法で強さを身につけた剣士が大暴れする話ですから。 ちなみに地下幕府の将軍は柳生十兵衛だ。 北斗の拳(1983~)というか、男一匹ガキ大将(1968~)というか。 一応、復讐劇ですん […]

  • 2019.12.13

我らコンタクティ

2017年初出 森田るい講談社アフタヌーンKC 個人で民間ロケット打ち上げに執念を燃やす主人公かずきと、いつの間にやら巻き添えになるOLカナエの危なっかしい挑戦を描いた宇宙ロマン。 ああ、これはあさりよしとおのなつのロケット(1999~)だ、と思いましたね。 国家がやらねえなら俺達が自分の手でやる、と誓った少年の心を忘れぬ男たちの無謀な挑戦が、現実にインターステラテクノロジズ(株)の立ち上げによっ […]

  • 2019.12.12

人馬

2016年初出 墨佳遼イーストプレス 1巻(全4巻) 簡単に言ってしまうなら、ケンタウロスがもし戦国時代にいたら・・を描いたファンタジー。 物語では「古来より神獣として崇められてきた存在であったが、戦乱が彼らを戦いの装具に貶めた」と設定されてますが、それにしてもなぜケンタウロスなのか?ってのが私にはよくわかんないですね。 テーマになってるのは異種族間における無理解と衝突なんです。 これ、別に半人半 […]

  • 2019.12.12

メイドインアビス

2013年初版 つくしあきひと竹書房バンブーコミックス 1巻(以下続刊) 孤島に発見された、深さのしれない巨大な竪穴の最深部を目指す子どもたちを描いた冒険ファンタジー。 どうやら架空の世界を舞台としたお話、という設定のようです。 竪穴にとりつかれた人たちを描写することで物語は進んでいくんですが、なんとなくふわふわしてるなあ、というのが最初の感想。 絵本っぽい、というか童話風というか。 それなりのも […]

  • 2019.12.10

レイリ

2016年初出 室井大資/岩明均秋田書店チャンピオンコミックスEXTRA 1~2巻(全6巻) 家族を無残にも惨殺された過去を持つ、死にたがりの少女レイリの数奇な人生を描いた戦国絵巻。 ま、なんせ原作が岩明均ですんで。 そこは信頼してもいいと思うんです。 今の岩明均なら、生ぬるい時代劇モドキでお茶を濁すようなことはまずしないだろう、と。 きっと骨太に物語は展開していくはず。 なのに、だ。 なぜか2巻 […]

  • 2019.12.10

頑丈人間スパルタカス

1993年初出 安永航一郎徳間書店少年キャプテンコミックススペシャル 全4巻 今はなき月刊少年キャプテンに連載されたドタバタギャグ。 さて、安永航一郎というと、私は県立地球防衛軍(1983~)を思い出すんですけど、本当にこの人は全然変わらんなあ、と。 80年代そのままですね。 というか、ラブコメ路線、学園もの路線で少年漫画の世界に新風を吹き込んだ当時の少年サンデーの匂いが依然色濃く漂ってる感じ。 […]

  • 2019.12.08

星が原あおまんじゅうの森

2008年初出 岩岡ヒサエ朝日新聞社眠れぬ夜の奇妙な話コミックス 1巻(全5巻) なんとなくミヨリの森(2003~)と質感の似たファンタジーですが、うじうじした駄目男が主人公ってのがいかにも岩岡ヒサエか。 いや駄目男なのかどうかしらないですが。 ピュア、とか、いくつになっても夢を失わない人、などというべきなんでしょうが、なんだかもうしっかりしろ!といいたくなるのは私が若くないせいですかね。 ま、そ […]

  • 2019.12.08

しろいくも

2005年初版 岩岡ヒサエ小学館ikkiコミックス <収録短編>むかしむかしマタ今度ネこあくまとよる骨董屋さくら堂しろいくもヒミズの丘夢の国ぶどう摘みおウチに帰ろうはなのはなし花の咲く道たまごの水ホッピーズベア在るところへ 収録されている9割の短編が同人誌に掲載されたものであるので、土星マンションと並列に語るのは少し気の毒か、と思わなくもないですが、正直、印象に残るものはほとんどなかったですね。 […]

  • 2019.12.06

エクゾスカル零

2010年初出 山口貴由秋田書店チャンピオンコミックスRED 1~2巻(全8巻) 覚悟のススメ(1994~)の続編。 すでに文明が崩壊し、ほとんどの人類が死に絶えてしまったと思われる未来の地球を舞台に、永い眠りから覚醒した主人公、葉隠覚悟の活躍を描くヒロイックSF巨編。 戦うべき牙を持たぬ人のために存在する正義の執行者は、守るべき人が居ない状態でいかにその正義を完遂するのか、というのが本作のテーマ […]

1 19