藤子不二雄

  • 2018.12.16

未来の思い出

1991年初出 藤子F不二雄小学館 先生が最後に描いた青年向け漫画。  映画化もされ、話題になった一作ですし、あらためて今読むと漫画家が主人公ということもあって、なにかと晩年の先生自身の姿にだぶる、というのはありますね。 色々感慨深いのは確かですが、残念ながら出来は今ひとつ。  アイディアもプロットも、過去、他の短編で何度か使い回したタイムスリップネタの焼き直しに過ぎないですし […]

  • 2018.12.16

チンプイ

1985年初出 藤子F不二雄小学館 全2巻 F先生、最後の児童漫画。 ある日突然マール星からルルロフ殿下のお妃様として選ばれた小学生エリの大騒動を描いたSFギャグなんですが、定番ながら実にかわいらしい作品で、なかなか好感触。 チンプイの造形がやたらかわいい、というのはありますね。 オバQも突出したデザインだと思うんですが、愛らしさはチンプイの方が上か、と思う。 これがネズミをモチーフにした、ってい […]

  • 2018.12.16

モジャ公

1969年初出 藤子F不二雄小学館 21エモンの続きが描きたい、というF先生の希望が通って、連載が決まった作品。 人気が伸び悩んだ末の21エモン早期連載終了で描ききれなかったアイディアを形にしたい、という思いがあったようです。 キャラや設定は変更してありますが、おかしな三人組がポンコツロケットに乗って宇宙を冒険する、というプロットはほぼ同じ。 アレンジを施して再チャレンジ、ということなんでしょうね […]

  • 2018.12.16

エスパー魔美

1977年初出 藤子F不二雄小学館文庫 全6巻 読者サービスだったのか、なにか意図があったのか、そこは詳しくないんでわからないんですが女子中学生である主人公魔美のヌードがやたらでてくるライトな超能力者もの。 ストーリー自体は他愛なく日常の延長で、格別SFなわけでも生活ギャグというほどでもなく、F先生にしてはフックがないなあ、なんて思ったりもしたんですが、よくよく考えるとものすごい問題作かも、と思わ […]

  • 2018.12.16

まんが道

1970年初出 藤子不二雄A中公文庫 全14巻 いやはやすごいタイトルなわけです。 まんが道・・・・・・。 子供の頃の私ですら、これはなにか違う、と思ったぐらいですから、そのインパクトに心肝寒からしめた方々もきっと大勢居たはず。 ストーリーは藤子不二雄の二人のアマチュア時代からデビュー、トキワ荘時代を描いた自叙伝的内容なんですが、 今考えると36歳でこれを描く、というのはちょっと早すぎやしないか藤 […]

  • 2018.12.16

プロゴルファー猿

1974年初出 藤子不二雄A中公文庫 全13巻 少年漫画における初のゴルフ漫画らしいんですが、まあなんといいますか、度を越えた荒唐無稽ぶりに爆笑、いやその、目を見張るすさまじい内容になってます。 主人公は猿そっくりの天才ゴルフ少年なんですが、貧乏な家庭に生まれ育ったが故、賭けゴルフに身をやつす日々。 なんせクラブは木の根っこを加工した自作のものを1本所持するのみ。 その1本を日本刀よろしく背中に結 […]

  • 2018.12.16

少年時代

1978年初出 藤子不二雄A中央公論新社 上、下巻 柏原兵三の「長い道」を底本として漫画化された一作。 戦時中、富山に避難した少年の慣れない疎開体験を描いた作品なんですが、これが本当に藤子Aなのか?と幾分疑問に思うぐらい作者の普段の作風とは肌合いの違う内容でびっくり。 あいかわらずいじめがテーマになってはいるんですが、それをうらみ念法で解決したり、なんてことはなく、異分子がどうやって周りと協調をは […]

  • 2018.12.16

笑ゥせえるすまん

1969年初出 藤子不二雄A中公文庫 1巻(全5巻) いったいこれってなんなんだろ?と昔読んだときも頭を悩ませましたが、今再読してみてもよくわかんねえなあ、ってのが正直な感想。 ホラーと言えばホラーなんでしょうけど、純然たる悪意が無差別にお節介、という物語の構造は何かを暗喩しているようでもあり、その実小心者な小市民をそそのかしていじめてみんなで楽しみましょう、といってるだけという気もしないでもない […]

  • 2018.12.16

ブラック商会変奇郎

1976年初出 藤子不二雄A秋田書店チャンピオンコミックス 全5巻 魔太郎がくる!!のリマスタリング版みたいなもの、と言っていいと思います。 変奇郎の場合、魔太郎とは違ってビジネスとして復讐代行を裏稼業でやっているような節がありますが、そこはきっちり線引きされているわけではありません。 ごくプライベートに報酬無視で悪漢に懲罰を与えるケースもあり。 まあ報酬云々自体が魔力を行使するための誘い水でしか […]

  • 2018.12.16

魔太郎がくる!!

1972年初出 藤子不二雄A秋田書店チャンピオンコミックス 全13巻 藤本弘という強烈な天才の光の影で、隠花のように怪しく咲いたのが我孫子素雄だったんだろうなあ、と思ったりもしました。 まーしかし凄い少年漫画です。 屈折もここまでくるとむしろエンターティメントになるのか、と感心したり。 とりあえず魔太郎、お前絶対誘ってるだろう、と。 どう見ても「さあ、いじめてください」と自分から振ってるようにしか […]

  • 2018.12.16

藤子不二雄Aブラックユーモア短編集

1969年初出 藤子不二雄A中公文庫 全3巻 一部知識人や文化人に高く評価された短編集ですが、私はダメでした。 ホラーのようでホラーでない、幻想小説風に読み解けばいいというわけでもない、ただただ黒くて後味が悪いんですよね。 映画ファンなら良くご存知かと思いますが、ミヒャエル・ハネケが監督した「ファニーゲーム」という一切の救いを描かないひたすら気分の悪い映画があるんですが、私はそれと似たものを感じま […]

  • 2018.12.13

オバケのQ太郎

1964年初出 藤子F不二雄小学館 全12巻 藤子不二雄の名を日本中に知らしめた大出世作なわけですが、ファンならご存知の通り、もう本当に長い間この作品は入手不可な状態にありまして。 調べたところによると最後の増刷があったのが88年だとか。 大全集で刊行が開始されたのが2009年ですから、約20年間、書店の棚からこのシリーズは消えていたわけです。 なぜ藤子不二雄は再販を許可しなかったのか、ご本人は、 […]

  • 2018.12.13

21エモン

1968年初出 藤子F不二雄小学館文庫 全3巻 実は先生の描く児童漫画で私が一番好きなのはこの21エモンだったりします。  宇宙時代の寂れたホテルの跡取り息子、21エモンが家業に勢も出さずに色んな来客異星人相手にドタバタを繰り広げるギャグ漫画なわけですが、これがもう半端じゃなくおもしろくて。  色んなものが自動化、発達した未来世界のユートピア像も心躍るんですが、そこへやってくる […]

  • 2018.12.12

藤子・F・不二雄SF短編PERFECT版

1968年初出 藤子F不二雄小学館 全8巻 昔、同じ小学館のゴールデンコミックスから全6巻で発売されていたものに未収録の短編を加え、全短編を網羅した完全版ハードカバー。 とはいえ近年「藤子F不二雄大全集」が刊行され、著者が単行本に収録することを許可していなかったものまで現在はシリーズの1冊として発売されているので厳密には完全版、とは呼べないかもしれません。 おおむね68年以前の短編は大全集で読める […]