60年代

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  • 2019.03.31

千の目先生

1968年初出 石ノ森章太郎双葉文庫 70年代に放映されたテレビドラマ「好き!すき!魔女先生」の原作として名の知られた一作。 ただ、テレビドラマは学園ファンタジー風に大きく内容を改変しているようです。 共通しているのは新たに赴任してきた女教師が超能力の持ち主だった、という設定だけのよう。 で、本作なんですが、例によって石ノ森先生お得意の宇宙人がUFOに乗って地球に飛来してきてます。 目的は地球侵略 […]

  • 2019.03.23

魔山マウジンガ

1966年初出 石川球太パンローリングMSS 巨人獣が好事家の間で高い評価を得ている作者の短編集。 といっても表題作は215ページにも及ぶ長編。 巨像狩り、黄金の虎、の2篇が併録されてます。 由緒正しく秘境冒険アクション、といった風情の物語なんですが、特にこの作品ならではのなにかがあるわけでもない、ってのが辛いところですかね。 冒頭で行方不明の兄を探す、という動機を提示しておきながら、それが全くス […]

  • 2019.03.06

鉄腕アトム別巻

1963~1980年初出 手塚治虫講談社漫画全集 全2巻 各誌で発表されたアトムの登場する短編を収録したもの。 2巻は月刊ジャンプに1年ほど集中して連載されたものをまとめて収録。 1巻はジャンルも傾向もバラバラ。 それこそ大人向けなコメディから少年向けSFまで。 ブラックジャックの一話まで収められてます。 手塚スターシステムでアトム風の少年が登場するんですね。 2巻は雑誌「少年」に連載された本編の […]

  • 2019.02.10

気ンなるやつら

1965年初出 石ノ森章太郎双葉文庫 お隣同士に住む高校生マリッペと六ベエのドタバタな日常を描いたラブコメディ。 まあ、このころのマンガでラブコメディなんてジャンルはなかったわけですが。 嚆矢、ってわけでもないんでしょうけど、ラブコメと言っちゃうのがわかりやすい。 で、内容ですが、もう、なんといいますか本当に他愛ない。 他愛ない、としか言いようがない感じですね。 事件に巻き込まれたり、スリラー風だ […]

  • 2019.02.10

烈願記

1968年初出 平田弘史青林工藝舎 <収録短編>烈願記日陰者の死荷駄隊始末刃返斬法刃返し斬法反骨刃傷記喪根記無骨者武人鬼 平田節の冴え渡る短編集ではありますが、さすがに「血だるま剣法」や「それがし乞食にあらず」ほどのインパクトを残す作品はなし。 あえて秀作をあげるなら表題作「烈願記」「反骨刃傷記」といったところでしょうが、その2話も、予測不能な筋立ての割には落とし所があっけなくてさほど胸には響かず […]

  • 2019.01.27

ミュータントサブ

1965年初出 石ノ森章太郎双葉文庫 全2巻 UFOの怪光線をあびたことにより、太古の人類が持っていたであろう超常能力を発現させてしまった少年、サブの活躍を描いた連作短編。 いわゆるエスパーものの草分け、と言っていい作品ではないでしょうか。 さすがに年代が年代ですんで今読んで新鮮に感じられる部分ってのは少ないんですが、私が驚かされたのは後に発表される超能力者をあつかった作品の多くが、いかにこの漫画 […]

  • 2019.01.22

大地獄城・血だるま力士

1969年初出 平田弘史青林工藝舎 「大地獄城」は61年に発表された「つんではくずし」のリメイク。  「つんではくずし」はその残虐描写から当時悪書追放のやり玉にあがったらしいんですが、未読。 ラピュータという聞いたこともない出版社から「つんではくずし」は発売になっていたようなんですが、私の調べた限りでは現在は入手不可。  故に、オリジナルとの比較は出来ないのですが、本作、よくま […]

  • 2019.01.22

血だるま剣法・おのれらに告ぐ

1962年初出 平田弘史青林工藝舎 某団体の抗議により、42年もの長きの間発禁になっていた幻の中編の復刊版。 まさかこの作品が読める日が来るとは、と武者震いしたのが昨日の事のようです。  で、肝心の内容なんですが、まさに凄まじいの一語につきますね。  これを読んで「差別を助長する」と息巻いた人達の気持ちもわからんでもないぐらいショッキングな描写、語り口は時代劇に対する思い込みを […]

  • 2019.01.17

サスケ

1961年初出 白土三平小学館文庫 全10巻 なんせ60年代の少年向け忍者活劇ですんで、さすがに古びて感じる部分はあるわけです。 それでもアニメで慣れ親しんだ少年忍者サスケの勇姿に、心躍るものがない、といえば嘘になる。 絵柄は劇画タッチな後年とは全く違うんですが、あまりにみずみずしい描画に少し驚かされた、と言うのはありましたね。  なんとなく手塚先生っぽさも感じる作画ではあるんですが、な […]

  • 2019.01.17

カムイ外伝

1965年初出 白土三平小学館ビッグコミックス 全20巻 白土三平の作品の中で一番大好きなシリーズ。 何事か、っていうぐらいおもしろい。 少年サンデーで連載されていた初期の数話は子供向けを意識してか、絵柄も違い、忍者アクションものと言った風情なんですが、後にビッグコミックで連載された4巻以降の作話は屈指の傑作時代劇エンターティメントと言っていい出来ではないでしょうか。 抜け忍、という存在を読者に広 […]

  • 2019.01.17

カムイ伝

1964年初出 白土三平小学館ゴールデンコミックス 全21巻 江戸時代を舞台に差別とはなにか、生きるとはどういうことかを問うた不朽の歴史大作。 知らない人のために一応書いておきますと、アニメ等で話題になったカムイ外伝と内容はまるで違います。 浅い巻で忍者カムイは登場しますが、主人公と言うわけでなく、どちらかというと傍観者であり、狂言回し。 農民である正助を中心とした群像劇、といっていいでしょう。 […]

  • 2019.01.12

8マン

1963年初出 平井和正/桑田二郎扶桑社文庫 1~4巻(全6巻) とりあえず線のシャープさはとても63年に描かれたものとは思えず、感心しました。 なるほど信奉者を生むだけはあると納得。 内容はアニメとそう大きく変わらず、勧善懲悪なアメコミ風変身ヒーローもの路線。  当時の子供達を熱狂させた作品ですんで、なにか特別なものがあるはずなんですが、リアルタイムで接していない分、さすがに今読み返し […]

  • 2019.01.12

漫画家残酷物語

1961年初出 永島慎二ジャイブ 全3巻 当時、若者のバイブル、カリスマと言われ、圧倒的支持を得た伝説的作品。  日本で初めての私小説風の漫画と言われていますが、共通して各話とも漫画家が主人公だ、というだけで、ストーリーに連続性はありません。 連作短編風。  若い頃にこういう本を読んだら熱中してしまう気持ちはよく分かります。  描かれているのは、描きたい漫画が描けない […]

  • 2019.01.06

ワイルド7

1969年初出 望月三起也ぶんか社コミック文庫 全27巻 やはりこりゃなんだかんだ言ってもアンチヒーローを描いた日本のアクション漫画の先駆であり、金字塔だと思うわけです。  今あらためて読むとですね、正直あちこち古い、ってのはあります。  殺人許可証を持った特殊警官などという設定からして荒唐無稽だし、辻褄の合わないところも多ければ、ご都合主義的にストーリーを盛り上げるのが優先、 […]

  • 2019.01.05

地獄くん

1967年初出 ムロタニツネ象朝日ソノラマサンワイドコミックス 知る人ぞ知る恐怖漫画として名高い一作。  いやはや凄いです。  なにが凄いってまず地獄くんのデザインが完全に向こう側にいっちゃててとんでもない、ってのはあるんですが、それよりもですね、ひょっとしたら第二の鬼太郎になれたかもしれない物語性を作者の感性で狂気ただようカオスな怪奇ものにしてしまった、ってのが一番凄い。 と […]

  • 2019.01.02

鬼面帝国

1969~72年初出 山上たつひこ秋田書店サンデーコミックス <収録短編>  鬼面帝国 ウラシマ ミステリ千夜一夜 そこに奴が SF系の作品を集めた短編集。  表題作は地獄をモチーフに描かれたオカルトファンタジーなんですが、では結局死とはなんなのか?という部分での考察が甘く、どこかすっきりしない。  ウラシマは「浦島太郎は実はこういう話であった」的なSFですが、脇がゆ […]

  • 2019.01.02

一軒家

1965~初出 山上たつひこ小学館クリエィティブ <収録短編> 漂流還元遭難者一軒家浪人群獲物砂の女SOS男の話合作 メジャー誌にデビューする以前に描かれた短編を集めた作品集。 主に貸本時代を中心に、 SF、ホラー系のものを収録。 ギャグ漫画家としての山上たつひこしか知らない人にとっては驚きの内容かとは思いますが、正直それほど出来はよろしくないです。 やりたいことはよくわかるんですが、やっぱりどこ […]

  • 2018.12.27

おろち

1969年初出 楳図かずお秋田文庫 全4巻 不老不死で不思議な能力を持つ少女「おろち」をタイトルに冠しておきながら、何故か本人を狂言回しとして描いたオムニバス形式の連作人間ドラマ。 この、おろちが狂言回しである、というのが本作のキモだと思います。 なんせ掲載誌は少年サンデーですし、普通ならおろちを大活躍させて物語の当事者とするのがあたりまえだと思うんですね。 ところが楳図先生はおろちに様々な人間模 […]

  • 2018.12.26

鬼姫

1967年初出 楳図かずお秋田書店サンデーコミックス  これまた幼い頃に読んで私のトラウマになった1冊。 姫の影武者に仕立てられた少女の悲劇を描いた時代劇なんですが、なにが凄いかって、姫のしぐさ、言動を真似ているうちに徐々に自分自身をコントロールできなくなり、姫そのものに成り果ててしまう少女の心理描写のうまさでしょうね。 とても優しい女の子だったのに、平気で虫を握りつぶしたりするようになるんです。 […]

  • 2018.12.24

恐怖

1966年初出 楳図かずお秋田書店サンデーコミックス 全3巻 私が初めて手にとったホラー漫画がこれ。 当時はホラーなんて言葉すらも知らぬ青っ洟たらした小学生でございました。 恐怖コミックス、なんてロゴがでかでかと表紙には踊ってて躊躇した記憶はあるんですが、えてして子供ってのは怪談とか宇宙人とか大好きなもので。 書店で立ち読みすること30分、多分顔面蒼白だったことと思います。 棚に本を戻す手は小刻み […]

  • 2018.12.24

無用ノ介

1967年初出 さいとうたかをリイド社SPコミックス 全8巻 隻眼の賞金稼ぎ、無用ノ介の流浪の日々を描いた時代劇。 初期のプロットには当時さいとうプロに所属していた小池一夫も関わっている、とどこかで聞いた記憶があるのですが、真偽のほどは定かではなし。 なにぶん賞金稼ぎの話なんで、どこか影のある暗いシリーズなのかな、と想像していたんですが、バンバン賞金首がぶった切られていく凄惨な物語の割には各話の語 […]

  • 2018.12.24

影狩り

1969年初出 さいとうたかをリイド社SPコミックス 全15巻 週刊ポストに連載された時代劇。 じわじわと人気が出て、後に映画化、テレビドラマ化されています。  幕府よりの密命を帯びて各藩に忍び込んだ草や忍者を「狩る」ことを生業とした3人衆の活躍を描いた作品なんですが、着眼点は面白い、と思うものの、いまひとつリアリズムに欠ける印象。 私が一番ひっかかったのは3人衆のあまりにも大胆な諸国行 […]

  • 2018.12.24

ザ・シャドウマン

1967年初版 さいとうたかを秋田書店サンデーコミックス 全3巻 ひょっとしたらアメコミの影響なんかもあったのかもしれない、オーセンティックな変身ヒーローもの。  悪の秘密結社と戦う国際組織エンゼルの活躍を描いた少年向けの作品。  今あらためて読むと、主人公シャドウマンが全身の皮膚を真っ黒に変化させることによって超人化する、という発想は奇抜だと感心するんですが、見た目が単純にあ […]

  • 2018.12.18

あばしり一家

1969年初出 永井豪秋田書店チャンピオンコミックス 全15巻 キッカイくんをさらに個性豊かな犯罪一家にしたてあげて大暴れさせたのが本作だと思います。  そこに加味されたのは「バイオレンス」と「SF」。  基本、ギャグタッチなんですが、派手に流血する陰惨な暴力的シーンが同居していて、なんか気が抜けない、というのが作者ならではの独特さでしょうね。  破天荒にデタラメなが […]

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