ブライアン・デ・パルマ

青春のマンハッタン

アメリカ 1968監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ デパルマの劇場長編デビュー作。 60年代のアメリカを3人の若者の会話劇の体でつらつらと描いた作品なんですが、今となっては見る人を強烈に選びそうな気もしなくはありません。 とりあえず後の、主にサスペンスにその手腕を発揮する監督らしさは微塵もなし。 ヌーヴェルヴァーグに色濃い憧憬がみられる、なんて評をどこかで見た記憶があるんですが、ヌーヴェルバーグ […]

パッション

フランス/ドイツ 2015監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ 広告会社で働く二人の女性の権謀術策を描いた愛憎渦巻くサスペンス。 フランス映画「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて」のリメイクです。 元々の脚本はオリジナルの監督でもあるアラン・コルノーが書いているらしいんですが、デパルマはそれを改変したようです。 まあ、あらすじを読む限りでは大筋では変わっていないみたいですけどね。 リメイクとはいえ、往 […]

  • 2019.01.05

リダクテッド 真実の価値

アメリカ/カナダ 2007監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ イラク戦争で実際に起こった事件を元に、POV方式やYOUTUBEの映像なども織り交ぜてドキュメンタリータッチに戦争犯罪を問う野心作。 デパルマはイラク戦争の報道が国内で規制されているように感じてこの作品に着手したらしいんですが、私が一番ひっかかったのは、この題材はもう

ブラック・ダリア

アメリカ 2006監督 ブライアン・デ・パルマ原作 ジェームズ・エルロイ 実際に40年代ロサンジェルスで起こった猟奇殺人事件を題材にしたサスペンス。 映像はセピアに仄暗く当時を再現しようと凝った作りで、いつものデパルマらしい派手さはやや控え目か。 シックに演出したかったのだと思うんですが、猥雑でエキセントリックなのはいつもどおりなので、どこか噛みあわせが悪いというか、馴染まないものを感じたり、とい […]

ファム・ファタール

アメリカ/フランス 2002監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ ものすごく簡単に言ってしまうと悪女を描いたサスペンスなわけですが、シナリオがね、これ、どうなんだろう、と。 終盤ぐらいまではまあ、悪くはない、って感じだったんです。 相変わらずカメラワークが流麗で、お得意の分割画面も大活躍、ああ、デパルマよな、とファンとしては定番ながらも安心してみれる出来。 悪女リリーを追う悪党仲間が衝動的過ぎてかな […]

ミッション・トゥ・マーズ

アメリカ 2000監督 ブライアン・デ・パルマ脚本 ジム・トーマス、グレアム・ヨスト、ジョン・C・トーマス えーデパルマがSF?と公開時は仰天したものですが、これが意外にちゃんと出来ていて二重に仰天。 いや、普通におもしろい。 こんな引き出しがまだあったのか、と言うのがファンとしては喜ばしいですね。 世間では珍作よばわりされてますが、科学的考証を無視して暴走しすぎないように、丁寧にファーストコンタ […]

  • 2019.01.02

スネーク・アイズ

アメリカ 1998監督 ブライアン・デ・パルマ原案 ブライアン・デ・パルマ、デヴィッド・コープ 割と酷評されてたりするんですが、私は結構この作品好きだったりします。 確かにですね、サスペンスとしての謎解きみたいな部分はたいしたことないですし、オチもあっけなかったりしますし、性急に物語を畳みすぎか、とも思いましたし、 エンドロールで大写しになる赤い宝石の謎もいまいちよくわかんないですし、大手を広げて […]

ミッション・インポッシブル

アメリカ 1996監督 ブライアン・デ・パルマ ご存知「スパイ大作戦」のリメイク劇場版。 なぜこれをデパルマが?と、当時は思ったんですが、今もやっぱり違和感があったり。 しかしこのシリーズがまさか2015年まで続くとは思ってもみませんでしたね。 なんだかんだいってトム・クルーズのスター映画だった、って解釈があらためて正しいような気もしてきます。 とりあえず、往年のスパイ大作戦らしさ、みたいなものは […]

カリートの道

アメリカ 1993監督 ブライアン・デ・パルマ原作 エドウィン・トレス デパルマがアルパチーノと再びタッグを組んだ、スカーフェイスを彷彿させるギャング映画。 監督本人は似たようなものをもう一度撮る気はなかったようなんですが、アルパチーノが持ち込んできた企画に目を通して気が変わったとか。 まあ、本人がやりたがった作品だけはあって、アルパチーノ、渋いし滅茶苦茶かっこいいです。 スカーフェイスはスカーフ […]

虚栄のかがり火

アメリカ 1990監督 ブライアン・デ・パルマ原作 トム・ウルフ アメリカでベストセラーになったトムウルフの小説の映画化。 原作を滅茶苦茶にした、と本国では酷評の嵐だったそうですが、小説そのものを読んでないのでそのあたり、さっぱりわかりません。 とりあえずキャストはすごいです。 ブルースウィリスにトムハンクスにメラニーグリフィス、ときた。 いかにもハリウッド大作、ってな感じですが、肝心の中味も、作 […]

レイジング・ケイン

アメリカ 1992監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ 多重人格者の狂気を描いたサイコサスペンス。 デパルマ初期の作風に戻ったような感触もうける内容ですが、ネタ的には当時話題になった「24人のビリーミリガン」的なものをタイムリーにとらえたような節もあります。 なんだかんだいって「サイコ」だから、というのは当然のごとく鎮座してます。 もう本当にこの人はどこまでヒッチコックを愛でれば気が済むのだ、といい […]

カジュアリティーズ

アメリカ 1989監督 ブライアン・デ・パルマ原作 ダニエル・ラング 実話を元に映像化されたベトナム戦争の悲劇を描いた作品。 いやもうなんていうか、とにかくしんどい作品です。 本当に救いがなくて悲惨で。 助からないんだろうなあきっと、と思って見てたら本当に助からなくてぐったりしちゃった、と言うのが本音。 生と死の境を綱渡りな毎日だからこそ本当にギリギリまで考えて僕達は行動しなくちゃいけないんだ、と […]

アンタッチャブル

アメリカ 1987監督 ブライアン・デ・パルマ原作 オスカー・フレイリー 禁酒法時代の30年代シカゴ、伝説のマフィアアル・カポネを検挙した財務省の役人エリオット・ネスの実話を元にした逮捕劇を描いた作品。 もともとはテレビシリーズが存在しており、本作はその映画版らしいんですが、私はまるで知りませんでした。 とにかく出演陣が凄いです。 ロバート・デ・ニーロにケビン・コスナー、ショーン・コネリーにアンデ […]

ミッドナイト・クロス

アメリカ 1981監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ 80年代のデパルマ作品の中では最高に好きな1本。 映画の音響係をつとめる主人公が、効果音を録音中、偶然出くわした自動車事故にまつわるサスペンスなんですが、これが内輪な題材の割には意外によく出来ていて。 録音された音をたよりに、事件は少しづつその真相に近づいていくという展開なんですが、いささか地味ながら、シナリオ構成が余計な寄り道をせずブレないの […]

スカーフェイス

アメリカ 1983監督 ブライアン・デ・パルマ脚本 オリバー・ストーン コネも学もないキューバからの移民である青年が、持ち前の度胸と機転で暗黒街を成り上がっていくギャングもの。 勝手な想像ですが、ここを起点にデパルマは職業監督的な道を模索し始めたような気がしますね。 これまでの作品とはまるで色合いが違って、驚かされたのを記憶しています。 ストーリー自体はよくあるタイプの「成り上がりの栄光と破滅」を […]

  • 2018.11.30

ファントム・オブ・パラダイス

アメリカ 1974 監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ デパルマのカタログの中では1、2を争う勢いで大好きな一本。 かの有名な「オペラ座の怪人」を、ロックミュージカルとしてアレンジ、 窯成した作品なわけですが、これがもう半端じゃなくおもしろい。 いかにもロックビジネスの世界ではありそうなストーリーではあるんです。 それを照れ隠しとばかりに、前半はややコメディ調。 ああいるいる、こういうや […]

  • 2018.11.29

ボディダブル

アメリカ 1984 監督 ブライアン・デ・パルマ 脚本 ブライアン・デ・パルマ、ロバート・J・アヴレッチ 「裏窓」「めまい」をモチーフに、ヒッチコック愛あふるるオマージュ的作品なわけですが、何本そういうのを撮れば気が済むんだ、と思わなくもありません。 昔見たときはすごいエッチだ、と思ったんですが、今見るとそれほどでもないかも、と思ったり。 いや、猥雑でエロいのは間違いなんですけどね。 随所にこだわ […]

  • 2018.11.27

愛のメモリー

アメリカ 1976 監督 ブライアン・デ・パルマ 脚本 ブライアン・デ・パルマ、ポール・シュレイダー ヒッチコックの「めまい」に刺激を受けて制作された作品、とのふれこみですが、ヒッチコックをわざわざ引っぱり出すまでもなく、そもそもシナリオに無理がある、と私は思った次第。 前半は良かったんです。 妻子の誘拐、警察の不手際、フィレンチェでの偶然の再会、これいったいどうなるんだろう、と期待させるものがあ […]

  • 2018.11.25

フューリー

アメリカ 1978 監督 ブライアン・デ・パルマ 原作 ジョン・ファリス キャリーがヒットしたので柳の下、って感じで撮ったんでしょ?みたいな揶揄的な評価をされがちですが、私、これはこれで悪くない、と思っていたりします。 現実に存在するとしたら超能力者とはどう描かれるか、みたいな部分に腐心して作られてるのが好きなんですね。 アメコミのファンタスティックフォーやXメンと違って、SFファンタジーにすまい […]

  • 2018.11.25

キャリー

アメリカ 1976 監督 ブライアン・デ・パルマ 原作 スティーブン・キング なんて救いのない映画を撮るんだ、と。 キングの原作に忠実なのかどうかよくわからないんですが、この作品が語っているのは、不幸は連鎖し、負のスパイラルは断ち切ることが出来ない、でしかないように思います。 それだけにショッキングで人々の記憶に強く残った、という事なのかもしれませんが。 キャスティングがこれまた絶妙で。 狂信的な […]

  • 2018.11.23

悪魔のシスター

アメリカ 1973 監督 ブライアン・デ・パルマ 脚本 ブライアン・デ・パルマ、ルイザ・ローズ オープニングからして非常に薄気味悪いです。 これ、生理的に大丈夫なのか私?と不安にさせるものがあったりするんですが、一転、物語序盤は芸能界の底辺で生きるスターの卵のラブアフェアってな感じでやや拍子抜け。 今でいうストーカーの話?と勘違いしそうに。 突然、ストーリーが動き出すのは中盤から。 いきなりかよ! […]

  • 2018.11.23

殺しのドレス

アメリカ 1980 監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ いきなりオープニングは奥様のシャワーシーン。 なんのポルノか、といいたくなるような舐めるようなカメラの動きがらしいというか、狙ってるというか。 私がおおっ、っと思ったのは奥様が美術館で落した手袋を探して、見知らぬ男を追いかけるシーン。 全くセリフはないんです。 でも流麗なカメラワークが観客を全くあきさせないんですよね。 動きを止めないカメラが […]