2017年

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オクジャ/okja

アメリカ/韓国 2017監督 ポン・ジュノ脚本 ポン・ジュノ、ジョン・ロンソン 食肉用に開発された新種のスーパーピッグを巡る、畜産農家の少女と企業のいざこざを描いたブラックなコメディ。 いや、ポン・ジュノ、すごいところに手をつっこんできたな、と。 これ、ありえない話じゃないですもんね。 天候不順や人口増加がまねく食糧危機は以前から指摘されてますから。 それをクリアするために、もっと簡易にコストをか […]

魂のゆくえ

アメリカ 2017監督、脚本 ポール・シュレイダー この映画を見るにあたって「今、アメリカの古い教会がどのような状況にさらされているか?」を、まず知っておかないと、おそらく監督の伝えたかったことは半分も理解できないことであろう、と思われます。 そりゃ誰のことを言ってんだ?って、私のことなんすけどね。 いや、面目ない。 なんかもう、うじうじと煮えきらねえ牧師が自家中毒気味に自分を追い詰めて、ああ面倒 […]

A GHOST STORY

アメリカ 2017監督、脚本 デヴィッド・ロウリー 旦那が死んで、幽霊となり、妻の周りにまとわりつくお話、となるとゴースト/ニューヨークの幻(1990)が思い出されたりもするわけですが、こちらは胡散臭い霊媒師が現れて二人でダンスを踊ったりなんぞはしません。 ファンタジックな要素やホラー色はほぼ皆無。 旦那の幽霊はただもう淡々と妻の側に居る。 びっくりくりするぐらいなにもできないまま、ただ居る。 で […]

  • 2019.12.07

ハッピー・デス・デイ

アメリカ 2017監督 クリストファー・ランドン脚本 スコット・ロブデル 自分の誕生日に、正体不明な殺人者に襲われる女子大生を描いたタイムループもの。 ま、よくあるネタと言ってしまえばそれまで。 作中でも言及されてますが、さしずめ恋はデジャ・ブ(1993)のスリラー版、といったところでしょうか。 タイムループからなんとかして抜け出さないと、一日の終りには殺されてしまう日々が永遠に続いてしまう、とい […]

レプリカズ

アメリカ 2017監督 ジェフリー・ナックマノフ脚本 チャド・セント・ジョン 家族のために、禁断のクローン技術に手を染めてしまう天才科学者を描いたSF。 とりあえず、クローンとか人間の意識を機械の義体に移すとか、物語の骨子たるプロットが恐ろしくありきたりなのは間違いないですね。 なにかこれまでと違う切り口があるんならまだ見れるんですが、なんの新解釈もないときた。 だからいくら脳の働きが電気信号だか […]

  • 2019.11.13

魔界探偵ゴーゴリ 暗黒の騎士と生贄の美女たち

ロシア 2017監督 イゴール・バラノフ脚本 ティーホン・コルネフ、アレクセイ・チュポフ、ナタリア・メルクロワ、アレクセイ・カラウロフ ロシアの文豪、ニコライ・ゴーゴリを主役に据えたダークファンタジー三部作の第一作目。 ロシア本国では大ヒットを記録したらしいんですが、日本公開まで3年塩漬けされてるんで、ヒット云々はあんまり鵜呑みにしないほうがいいのかもしれません。 WOWOWで放映されたっきり長ら […]

ザ・フォーリナー/復讐者

イギリス/中国/アメリカ 2017監督 マーティン・キャンベル原作 スティーブン・レザー 娘を爆破テロで失った父親の復讐を描いたクライム・アクション。 実は父親、しょぼくれた壮年の中国人に見えて、若い頃は元アメリカ軍特殊部隊の精鋭工作員だった、ってのはこの手の映画のお約束。 なんだろ、リーアム・ニーソンの専売特許というか。 まだやるのかこのパターン、というか。 ま、今回はリーアムに変わってジャッキ […]

  • 2019.10.12

マローボーン家の掟

スペイン/アメリカ 2017監督、脚本 セルヒオ・G・サンチェス アメリカ郊外の家に越してきた母子5人の謎めいた暮らしを描いたサスペンス。 監督は永遠のこどもたち(2007)の脚本家、セルヒオ・G・サンチェス。 さらに製作総指揮が J・A・バヨナ ときては、期待するな、という方が無理というもの。 初監督作品とは思えぬ手慣れた印象は受けました。 陰影の濃い映像作りも、ともすればホラーかと思わせるよう […]

銀魂

日本 2017監督 福田雄一原作 空知英秋 少年ジャンプを読まなくなって何十年もの歳月が経過してるので、原作が累計5500万部を突破した大人気漫画であることすら知らなかった私なんですが、ま、知ったからと言って期待が大きく膨らむ、というわけでもなくて。 なんせジャンプですしね。 ティーンが熱中するのはいいと思うんです。 そういう誌風の少年誌だから。 けどいい年したオッサンがジャンプで盛り上がってたら […]

天国でまた会おう

フランス 2017監督 アルベール・デュポンテル原作 ピエール・ルメートル 第一次世界大戦で顔半分を吹き飛ばされた男と、その戦友の巨額詐欺計画を描いた作品。 クライム・サスペンスみたいな感じなのかな?と先入観を抱きがちですが、どっちかというと戦争の傷跡を持て余す二人の、友情と確執相半ばする物語、って感じですね。 詐欺計画を成功させるためのスリリングな演出とか、あんまり重点が置かれてない。 むしろ顔 […]

愛と銃弾

イタリア 2017監督 マネッティ・ブラザーズ脚本 ミケランジェロ・ラ・ネーヴェ、マネッティ・ブラザーズ いきなり葬儀のシーンで幕開け。 うやうやしく運ばれる棺桶、悲痛な表情を浮かべる親族、教会から火葬場へ向かう車へと棺が運ばれようとする中、場面が切り替わってカメラは遺体を映し出す。 次の瞬間、唐突に目を開けた遺体はあろうことか大声で歌い出す。 「 ♪ヴィンチェンツォ って誰だ!!」 いやもう、度 […]

狂獣 欲望の海域

中国/香港 2017監督 ジョナサン・リ脚本 メルヴィン・リー 近頃私がどうにも気になる香港のアクションスター、マックス・チャンの初主演作(のはず)。 ほぼ同時期に同じく主演作のイップマン外伝マスターZ(2018)がメディア化されましたが、時系列を追うならこっちが先みたいですね。 なんだか韓国映画みたいなタイトルですけど、やってることはいつもの香港アクション。 いわゆる刑事もの。 もう、ほんと香港 […]

ジュリアン

フランス 2017監督、脚本 グサヴィエ・ルグラン ストーカー丸出しな元旦那と、その家族の確執をえがいたドメスティックなドラマ。 作品のテーマになっているのは離婚後共同親権。 日本だと、離婚後は単独親権になるのが普通ですが、フランスを含む欧米の場合、どんなに問題がある夫でも、親権者だからという理由で定期的に子供に会う権利が認められるらしいんですね。 それがどんな事態を巻き起こすのか?に迫ったのがこ […]

運命は踊る

イスラエル/フランス/ドイツ/スイス 2017監督、脚本 サミュエル・マオズ 息子が戦死したとの知らせを受けた家族を待ち受ける、更に皮肉な運命を描いた人間ドラマ。 考えられたカメラワークや、絵画的なモチーフの多用、唐突なショットを音響との合わせ技でフックとする手法等、あ、こりゃ相当な実力派だ、と見始めて数十分で確信。 イスラエル映画なんて過去に見た記憶が無いんですが、こんなにレベルが高いの?!と驚 […]

  • 2019.07.15

家へ帰ろう

スペイン/アルゼンチン 2017監督、脚本 パブロ・ソラルス 仕立てたスーツを渡すために、子供の頃からの友人を訪ねてアルゼンチンからポーランドへと一人旅する88歳のじいさんを描いたロードムービー。 なんせ88歳ですから。 そもそも一人で出かけること自体に不安があるし、途中でぽっくりいっちゃうんじゃないか?えっ?ひょっとして死出の旅?と嫌な予感しかつきまとわないわけですが、意外にも作品のタッチはそれ […]

  • 2019.07.11

ポップ・アイ

シンガポール/タイ 2017監督、脚本 カーステン・タン 象と中年男のタイ縦断の旅を描いたロードムービー。 さて、なぜ中年男は象と連れ立って旅せにゃならなかったのか? ま、早い話が色々疲れちゃってたんですね、主人公。 嫁との仲はさめてるし、会社じゃロートル扱い。 どこにも居場所がない。 そんな時、街で偶然、幼い頃に生き別れた象と出会う。 そうだ、象と故郷に帰ろう、と中年男は思うわけだ。 しかし幼い […]

  • 2019.07.09

テリファイド

アルゼンチン 2017監督、脚本 デミアン・ルグナ ブエノスアイレスの住宅街の一角で、数世帯を巻き込んで次々と起こる怪現象を描いたホラー。 広義のホーンテッドハウスもの、と言っていいかと思うんですが、ギレルモ・デル・トロがハリウッドリメイクの製作を買ってでただけはあって、ショッカーな描写はなかなかのエグさでしたね。 とりあえず序盤、嫁が便所で人間振り子と化すシーンは、ゾンビ映画見ながらミートスパゲ […]

  • 2019.06.30

ブリグズビー・ベア

アメリカ 2017監督 デイブ・マッカリー原案 カイル・ムーニー 赤ん坊の頃に誘拐され、以後25年間に渡り軟禁生活をおくった青年ジェームズの解放後を描いた人間ドラマ。 さて誘拐監禁というと近作ではルーム(2015)を思い出したりなんかもするわけですが、似たような設定ながらこちらはそれほど暗くもシリアスでもありません。 荒野で暮らし、外界には毒を含んだ空気が充満してる、と信じ込まされ、一切の情報はシ […]

  • 2019.06.28

判決 ふたつの希望

レバノン/フランス 2017監督 ジアド・ドゥエイリ脚本 ジアド・ドゥエイリ、ジョエル・トゥーマ アパートの修繕工事に端を発する工事業者と住人のトラブルが、やがてメディアをも巻き込んだ裁判沙汰に発展していく様子を描いた法廷ドラマ。 レバノンの映画なんてこれまで私は一本も見たことがないんで、ちょっと構えてた部分もあったんですが、意外にもとっつきやすい内容です。 普通にアメリカ映画でも見てる感覚。 そ […]

  • 2019.06.26

CRESCENT 冷たい海の底

カナダ 2017監督、原案 セス・A・スミス 海岸近くに建つ「三日月の家」で静養する母子を襲う怪異を描いたホラー。 なんだろ、海からなんかやってくるのかな?と最初は思ったんです。 常世信仰とか、まれびととか。 カナダにその手の民間伝承はなさそうだけれども。 せいぜい海で死んだ人の幽霊とか、その手の類だろうなあ、とタカをくくってたりもしたんですが、見進めていくにつれ、どうやらそういう話じゃないみたい […]

ブッシュウィック-武装都市-

アメリカ 2017監督 キャリー・マーニオン原案 キャリー・マーニオン、ジョナサン・マイロット 地下鉄の駅を降りたらいきなり地上は交戦地帯と化していた、ってな筋立てのシチュエーションSF。 ま、物語の立ち上がりはなかなかのインパクトだった、と思います。 なんかゲームみたいだな、と思ったりはしたんですけどいきなり男が火だるまとか、ぎょっとさせられたことは確か。 長回しを多用して全10カットで撮影され […]

告白小説、その結末

フランス/ベルギー/ポーランド 2017監督 ロマン・ポランスキー原作 デルフィーヌ・ド・ヴィガン 書けない女性作家の元に、突然現れたファンを名乗る女性との奇妙なかかわり合いを描いたサスペンス。 ま、知ってる人は誰もがスティーブン・キングのミザリー(1990)を思い出すんじゃないか、と思います。 アレの女性版なのかな?と。 実際ストーリーも、ファンの女性が徐々に奇矯な行動をとりはじめていく様子を追 […]

  • 2019.06.16

暁に祈れ

イギリス/フランス 2017監督 ジャン・ステファーヌ・ソヴェール原作 ビリー・ムーア ヘロイン使用の罪で逮捕されたイギリス人キックボクサーが、異国タイの刑務所でムエタイに没頭することにより、これまでの人生と決別する様子を描いた格闘技ドラマ。 久々にかっこいい邦題が来たな、と思いましたね。 原題はA PRAYER BEFORE DAWNなんですけど、それを「暁に祈れ」と意訳するセンスがいい。 ただ […]

心と体と

ハンガリー 2017監督、脚本 イルディコー・エニェディ デビュー長編である「私の20世紀」(1989)が半ば伝説化しているハンガリーの映画監督、イルディコー・エニェディの18年ぶりとなる新作長編。 邦題がなんだか重々しい感じですが、原題はTestről és lélekrőlで、「体と魂」の意。 微妙にニュアンスが違うような。 どちらにせよ、それほど深刻な内容というわけではありません。 見終わっ […]

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