2018年

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バード・ボックス

アメリカ 2018監督 スサンネ・ビア原作 ジョシュ・マラーマン 「それを見たら痛切な自死の衝動にとらわれる」なにかが、ある日突然、跋扈するようになった世界を描くパニックSF。 防ぐ手立てはただ一つ「目を閉ざし見ないこと」。 原作が優れてるってことなんでしょうけど、これはなかなか斬新なプロットだなあ、と思いましたね。 視界を通して精神に働きかけるという設定に感心。 意外とありそうでなかったパターン […]

無双の鉄拳

韓国 2018監督、脚本 キム・ミンホ 96時間(2008)の「もし誘拐されたのが美人妻だったら・・」ヴァージョン。 主人公はマ・ドンソク演じるドンチョル。 この男、かつては「一度キレたら誰にも止められない」「雄牛」と恐れられた武闘派。 妻のおかげで真面目に魚市場で働くまでに更生したんですが、そんな彼の制御弁かつストッパーたる奥様を、こともあろうか犯罪者集団は拉致っちゃうんですな。 いうまでもなく […]

ハウス・ジャック・ビルト

デンマーク/フランス/スウェーデン 2018監督、脚本 ラース・フォン・トリアー 思ってた以上に球筋の素直なシリアルキラーものでしたね。 いや、なんせトリアーだから。 露悪的かつ鬱屈とした嫌らしさで、ものすごく後味の悪いオチへとリードするんだろうなあ、いやだなあ、と思ってたんですが、そうでもなかった。 雑に類別するなら、これまでに発表されたあまたの殺人鬼ものとそれほど大きな差異はない。 殺人鬼であ […]

ホテル・アルテミス

アメリカ 2018監督、脚本 ドリュー・ピアース まず、恐ろしく老けたジョディ・フォスターにびっくりさせられます。 いつの間にこんなおばあちゃんに!と腰抜かしたんですが、さすがに57歳でここまで皺くちゃってのもありえないと思うんで、多分これは老け顔メークなんだろうと。 多分ね。 だって52歳のニコール・キッドマンがアレですしね、アクアマン(2018)でヒロインを食わんばかりの若々しさを弾けさせてる […]

誰もがそれを知っている

スペイン/フランス/イタリア 2018監督、脚本 アスガー・ファルハディ 妹の結婚式の最中に起こった誘拐事件を描くサスペンス。 誘拐されたのは姉ラウラの娘、イレーネ。 パーティーの最中に忽然と姿を消すんですね。 その後はお決まりのパターン。 脅迫メールが届いて右往左往、警察に知らせるべきだー、いや駄目だー。 事件はラウラの過去、親族の古びた怨恨をも掘り返して、膠着したままじりじりと、進展の気配すら […]

殺し屋

アメリカ 2018監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ脚本 ジェイ・ザレツキー 老いた殺し屋の、老いらくの恋を描いた作品。 はっきり言って、既視感満載の意外性ゼロなシナリオ進行が「またか・・」と脱力を招く内容ではあるんですが、なんとなく最後まで見れてしまうのはロン・パールマンが主演を努めているという珍しさからか。 キャスティングの難しい役者だと思うんですよ、パールマンって。 私のイメージでは未だロ […]

  • 2019.11.28

たちあがる女

アイスランド/フランス/ウクライナ 2018監督 ベネディクト・エルリングソン脚本 ベネディクト・エルリングソン、オラフル・エギルソン 過激な環境活動家であるという裏の顔を持つ壮年の女の、養子を受け入れるまでの数日間を描いた人間ドラマ。 さて主人公の女はなぜ環境活動家として活動するに至ったのか、そしてなぜ養子を貰い受けることを切望しているのか、詳しい説明は一切作中でなされません。 オープニング早々 […]

  • 2019.11.26

魔界探偵ゴーゴリIII 蘇りし者たちと最後の戦い

ロシア 2018監督 イゴール・バラノフ脚本 ティーホン・コルネフ、アレクセイ・チュポフ、ナタリア・メルクロワ、アレクセイ・カラウロフ ロシアの文豪、ニコライ・ゴーゴリを主役に据えたダークファンタジー三部作の最終作。 やっと黒騎士の正体が明らかになるのかあ、あーなんだかんだ言ってやっぱり長かったなあ、などと思いつつも、今作に至るまでに私は「真犯人、あの人物しか居ないのではないか」という確信にも近い […]

  • 2019.11.25

魔界探偵ゴーゴリII 魔女の呪いと妖怪ヴィーの召喚

ロシア 2018監督 イゴール・バラノフ脚本 ティーホン・コルネフ、アレクセイ・チュポフ、ナタリア・メルクロワ、アレクセイ・カラウロフ ロシアの文豪、ニコライ・ゴーゴリを主役に据えたダークファンタジー三部作の第二作目。 果たして黒騎士とは何者なのか?そして、その目的は? 物語はその一点に集約していくもの、と思いきや、あんまりストーリーはサクサク進行してくれません。 せいぜい黒騎士出現の法則性がなん […]

  • 2019.10.22

ウトヤ島、7月22日

ノルウェー 2018監督 エリック・ポッペ脚本 シヴ・ラジェンドラム・エリアセン、アンナ・バヘ=ウィーグ 2011年にノルウェーのウトヤ島でおこった、無差別乱射テロ事件を映画化した実話ドラマ。 72分間をワンカットで撮影したことが話題になったみたいですが、正直、ワンカット撮影が効果的だったか、というとそうでもないような気がしなくもありません。 途切れぬ緊張感やリアルタイム感を喚起したいがゆえの手法 […]

  • 2019.10.22

THE GUILTY ギルティ

デンマーク 2018監督 グスタフ・モーラー脚本 グスタフ・モーラー、エミール・ニゴー・アルバートセン 捜査現場でのトラブルにより、緊急指令通報室のオペーレーター業務にとばされた主人公の「ある一夜の通報電話」をめぐる攻防を描いたサスペンス。 基本、密室劇です。 主人公は電話応対業務に従事しているために、オペレーター室から外に出ることができません。 そこに見知らぬ女性から「男に拉致され今車で移動して […]

  • 2019.10.20

THE POOL ザ・プール

タイ 2018監督、脚本 ピング・ランプラプレング ワニのいる水深6メートルの廃プールに取り残されたカップルの、決死の脱出行を描いたシチュエーション・スリラー。 なぜ脱出行が決死になるかというと、プールから水が抜いてあるから。 6メートルもよじ登れねえよ!ってことですな。 ちなみにワニは最初から居たわけではなく、後付けです。 近所の施設から洪水のどさくさにまぎれて逃げ出したやつが、たまたまプールに […]

ブラック・クランズマン

アメリカ 2018監督 スパイク・リー原作 ロン・ストールワース 白人至上主義団体KKKに潜入捜査する黒人刑事を描いたサスペンス。 しかしまあこれが実話だってんだから本当に恐れ入る。 厳密に言うと潜入捜査するのは同僚の白人刑事で、黒人刑事は電話の応対に徹するのみなんですが、よくまあこんな危険な任務を上層部は許可したものだな、と。 なんせあの悪名高きKKKですしね、しかも70年代、身バレした途端に問 […]

バイス

アメリカ 2018監督、脚本 アダム・マッケイ 90年代後半、ブッシュ大統領政権下で副大統領を努めたディック・チェイニーの「史上最凶の副大統領」と呼ばれた策動家ぶりを描く暴露ドラマ。 ブラックユーモアだとかコメディだとか言われてますが、はっきり言って笑えません。 いやもうね、現実とリンクしすぎててしゃれにならんというか。 笑えねえよ、これ、って。 むしろ怖いです。 世界をリードする超大国アメリカで […]

ガルヴェストン

アメリカ 2018監督 メラニー・ロラン原作 ニック・ピゾラット うーん、なんだろ、あまりにレオン(1994)風というか。 厳密に言うとレオンとは違うんですが、組織に追われる殺し屋と娘という構図がね、似た印象を抱かせることは避けられないと思うんですよ。 娘の不幸な境遇もレオンに登場するマチルダっぽいですしね。 ま、こっちは19歳で売春婦という設定ですんで、12歳のマチルダみたいに児童福祉法に抵触し […]

  • 2019.10.14

ハイ・ライフ

ドイツ/フランス/イギリス/ポーランド/アメリカ 2018監督 クレール・ドゥニ脚本 クレール・ドゥニ、ジャン=ポル・ファルジョー 終身刑や死刑を言い渡された囚人たちの乗り込む、帰還予定のない宇宙航行を描いたSF。 目的は放射線の影響を受ける宇宙船内での出産、育児と、ブラックホールからエネルギーを取り出すペンテローズ過程の実験。 なんとなくもっともらしそうなことを言ってるな、って感じではあるんです […]

  • 2019.10.06

ANIARA アニアーラ

スウェーデン/デンマーク 2018監督 ペラ・コーゲルマン、ヒューゴ・リリャ原作 ハリー・マーティンソン 放射能汚染された地球から火星へと移住するために、8000人もの乗客を乗せて宇宙へと旅立った巨大宇宙船アニアーラ号の、不慮の事故による漂流生活を描いたSF大作。 放射能汚染で移住、というとまるで昔の日本の某TVアニメとか、SF漫画のようですが、漂流を余儀なくされるまでの筋立てはさほどペシミスティ […]

グリーンブック

アメリカ 2018監督 ピーター・ファレリー脚本 ニック・ヴァレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー 実在した黒人天才ピアニスト、ドン・シャーリーと、彼の南部ツアーに同行した運転手トニー・リップの人種や立場を超えた心の交流を描いた作品。 ここ数年、黒人差別問題を真正面から扱った映画がハリウッドでも大きく取沙汰されるようになってきましたが、じゃあこれもそうなのか?というと微妙にタッチが違 […]

  • 2019.09.24

オーヴァーロード

アメリカ 2018監督 ジュリアス・エイヴァリー脚本 ビリー・レイ、マーク・L・スミス ナチスに占拠された小さな村で、破壊工作に着手するため、秘密裏に潜入したアメリカ空挺部隊の兵士が予想を超えたとんでもないものを目にして大変なことになるお話。 前半と後半で作品の色合いがまるで変わる、と話題になった一作ですが、ま、それほど意外性に富んだ展開というわけでもありません。 ナチスが神秘主義にかぶれていたの […]

  • 2019.09.09

アラーニェの虫籠

日本 2018監督、脚本 坂本サク 監督、原作、脚本、アニメーション、音楽をすべて一人でこなした劇場用アニメとして話題になった一作。 アニメに詳しくないんで、技術の進歩がすべてを個人でコントロールできるようになったのかどうかすらわからんのですが、一人やってる人をあんまり見かけないところを見ると、おそらくとんでもなく大変な作業なんだろうなあ、と想像はつきます。 なんせアニメというと「セル画を何枚も作 […]

銀魂2 掟は破るためにこそある

日本 2018監督 福田雄一原作 空知英秋 前作が予想外にも笑いのツボに入っちゃったので、立て続けに見た第2弾。 あー変わりなく悪ふざけしてらっしゃるな、と。 うんうん、これだわ、安定してるな、笑いが、と安心する一方、早くも軽いマンネリ化の傾向にあるような気も。 時間をあけずに立て続けに見てしまったせいもあるんでしょうが、ちょっと将軍ネタで引っ張りすぎだな、と。 2時間の尺で2回も3回もやるような […]

サンセット

ハンガリー/フランス 2018監督 ネメシュ・ラースロー脚本 ネメシュ・ラースロー、クララ・ロワイエ、マチュー・タポニエ 第一次世界大戦前夜のオーストリア=ハンガリー帝国を舞台に、高級帽子店へ職を求めた女の不可解な行動を描いたミステリ。 監督はサウルの息子(2015)で一躍脚光をあびたネメシュ・ラースロー。 閉塞的な絶望感が尾を引く嫌なホロコースト映画でしたが、これはこれで2015年の大きな収穫だ […]

移動都市/モータル・エンジン

アメリカ 2018監督 クリスチャン・リヴァーズ原作 フィリップ・リーヴ 最終戦争から数百年後の荒廃した社会を描く未来SF。 なんといっても特徴的なのは生き残った人間たちが「移動する都市」に居住し、都市が都市を食らう弱肉強食の世界に生きているという設定。 「移動する都市」というアイディア自体は、私が記憶する限りでは80年代ぐらいからあったように思うんですが、それも実際に街がキャタピラつけて荒野を進 […]

  • 2019.07.28

ゼイカム-到来-

イギリス 2018監督 ジョニー・ケヴォーキアン脚本 ギャヴィン・ウィリアムス 家ごと謎の黒壁に閉じ込められた一家の混乱と焦燥を描いたSFホラー。 どっちかというと不条理スリラーというか、シチュエーションホラーみたいな設定ではあるんですが、これが実はSFだった、というのがこの作品のミソ。 ま、たいしたミソでもないんですけどね。 最大の難点は『家ごと黒壁に囲まれて閉じ込められる』というありえない状況 […]

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