60年代

  • 2019.11.18

殺し

1962 イタリア監督 ベルナルド・ベルトリッチ原案 ピエル・パオロ・パゾリーニ イタリアの巨匠、ベルトリッチの処女作。 深夜の公園にて娼婦を殺害した犯人の特定を、容疑者数人の証言だけで構成していくサスペンス。 似たような作りの作品を過去に見た記憶があるんですが、タイトルを思い出せないですし、62年制作という事実を鑑みるならこちらが先駆けだったのかもしれません。 はて? まあ、いいか。 物語は密室 […]

  • 2019.10.26

ワイルドバンチ

アメリカ 1969監督 サム・ペキンパー脚本 サム・ペキンパー、ウォロン・グリーン サム・ペキンパーの傑作西部劇と名高い一作。 西部劇に引導を引き渡した「最後の西部劇」とか言われてるらしいですが、これ、時代背景に詳しくないと分かりづらいです。 特に私みたいな西部劇に慣れ親しんでない人間からしてみたら、1910年代なかばには西部劇によく登場してくる強盗団がもう活躍しにくい時代になってた、なんて言われ […]

小さな兵隊

フランス 1960監督、脚本 ジャン=リュック・ゴダール ゴダール長編2作目。 60年に完成するも、アルジェリア問題に関して反政府的だとのクレームがつき、63年まで公開されなかったいわくつきの作品。 フランスの植民地だったアルジェリアが独立運動でもめたのが58~60年で、62年には独立国家としてアルジェリア民主人民共和国が誕生してますから、ちょうど混乱の最中に撮影された映画、ということになりますね […]

  • 2019.05.21

イカリエ-XB1

チェコスロバキア 1963監督 インドゥジヒ・ポラーク原作 スタニスワフ・レム 未知なる生命の探索を目的に、15年の歳月をかけてアルファ・ケンタウリ星系へと旅立つ40人の宇宙船乗組員を描いたSF大作。 なんといっても驚きなのは、この手の宇宙SFが当時まだ社会主義国だったチェコスロバキアで制作された、という点でしょうね。 「スタートレック」や「2001年宇宙の旅」より早かった先駆的作品、との触れ込み […]

007/ドクター・ノオ

イギリス 1962監督 テレンス・ヤング原作 イアン・フレミング スパイアクションの金字塔、007シリーズの記念すべき第一作。 2010年頃から再びスパイものが脚光を浴びている昨今ですが、やっぱりスパイといえばジェームズ・ボンドなわけで、007なくしてキングスマンもレッド・スパローもなかろうと。 そこは抑えておかねばならんだろう、と。 007、つまみ食い程度にしか見たことがなかったものですから、そ […]

  • 2019.04.06

火を噴く惑星

ソビエト 1962監督 パヴェル・クルシャントセフ脚本 パヴェル・クルシャントセフ、アレクサンドル・カザンチェフ 旧ソビエトで初めて宇宙を舞台にして撮られたSF映画。 かのキューブリックが2001年宇宙の旅(1968)を撮影するにあたって参考にした映画、なんて言われてますが、多分キューブリックは「一応見てみた」だけだと思いますね、私は。 とりあえず、2001年~的ななにかをこの映画に期待したりする […]

  • 2019.03.28

魚が出てきた日

イギリス/ギリシャ 1967監督、脚本 マイケル・カコヤニス わずかな数の島民がほそぼそと暮らすギリシャの小島に、小型核兵器を積んだ軍用機が墜落したことによって巻き起こるドタバタを描いたブラックコメディ。 背景にあるのは言うまでもなく、世界大戦後に険しさを増していった米ソ冷戦による軍備拡大。 それを強烈な皮肉と笑いで包んだのが本作と言えるでしょうね。 ま、こんなプロットを普通に料理した日にゃあ、と […]

マンハッタン無宿

アメリカ 1968監督 ドン・シーゲル原作 ハーマン・ミラー 主演のクリント・イーストウッドが、マカロニウエスタンなガンマンから一匹狼なはみ出し刑事へとイメージを変えるきっかけになった作品。 あちこちで言われてますが、まさにプレ・ダーティ・ハリー。 テキサスからニューユークへとやってきた田舎者の保安官が、市警のやり方を無視して横紙破りな捜査を1人で勝手にやっちゃう話なんですが、ほぼ想像を裏切らない […]

恐怖の岬

アメリカ 1962監督 J・リー・トンプソン原作 ジョン・D・マクドナルド 後にマーティン・スコセッシが「ケープ・フィアー」のタイトルでリメイクしたスリラー。 主人公である弁護士の証言のせいで収監された、と逆恨みする男の、弁護士一家に対する報復を描いた作品なんですが、さすがは歲月の風雪に耐えて名が残ってるだけはあって今見ても充分見応えありでしたね。 私が感心したのは題材が全く古びてないこと。 直接 […]

回転

イギリス 1961監督 ジャック・クレイトン原作 ヘンリー・ジェイムス 隠れた名作ホラーとして名高い一品。 いわゆる幽霊屋敷もの、なわけですが、私がこりゃ類まれなセンスだな、と思ったのは音響の巧みさ。 特にオープニングの不気味さときたら、このシーンでこんな音を使うのか、と唸らされたほど。 そこはかとなく狂気漂う、とでも言いますか。 そこはもっと評価されるべきでは、と思いましたね。 内容自体はホラー […]

  • 2019.01.28

たたり

アメリカ 1963監督 ロバート・ワイズ原作 シャーリー・ジャクソン いわゆる幽霊屋敷ものの古典。 次々と住む人間が怪死をとげる謎の屋敷に人類学者率いる4人組みがやってきて、その謎を科学的に解き明かそうとするホラーなんですが、これがですね、さすが名匠ロバート・ワイズが手がけただけあって、今あらためて見てもなかなかの怖さで感心することしきり。 まあその、63年の作品なんでさすがに古臭い部分はあります […]

  • 2019.01.27

ミクロの決死圏

アメリカ 1966監督 リチャード・フライシャー脚本 ハリー・クライナー 冒険SFの傑作として名高い一作。 やっぱりなんと言っても凄かったのは「人間ごと潜水艇を縮小して人体の中を潜行する」というアイデイアでしょうね。 細菌大にミクロ化した状態にあっては体内ですら小宇宙となりうる、とした視点はまさにSFというジャンルの想像性を推し広げたものに他ならなかったように思います。 縮小化できるのは60分だけ […]

  • 2019.01.25

2001年宇宙の旅

アメリカ/イギリス 1968監督 スタンリー・キューブリック原作 アーサー・C・クラーク やはり時代を超えて語り継がれる映画にはそれなりの理由がある、とつくづく思った次第。 まあ、ぶっちゃけてしまうなら、何度見てもエンディング、よくわかりません。 ここまでひっぱっておいてこういう突き放し方をするのか、と若い頃は頭にきたりもした。 でもあらためて見るとですね、すべてがすっきりとわかりやすく解決するこ […]

  • 2019.01.23

歓びの毒牙

イタリア/西ドイツ 1969監督、脚本 ダリオ・アルジェント サスペリアの大ヒットで知られるイタリアンホラーの巨匠、ダリオ・アルジェントの監督デビュー作。 監督は「ジャーロ」と呼ばれる猟奇サスペンスブームの立役者でもあるわけですが、本作を見て、なるほどこりゃ人気を博すはずだ、とつくづく感心させられた次第。 いやもう普通に面白いんですよ。 とても69年に撮られた作品だとは思えない。 古さを感じさせな […]

  • 2019.01.20

ロリータ

イギリス 1961監督 スタンリー・キューブリック原作 ウラジミール・ナボコフ ロリータ・コンプレックスの語源にもなった作品として有名。 下宿屋の中学生の娘に一目惚れしてしまった壮年の大学講師の執着を描いた異常性愛のドラマなわけですが、おそらく現代日本の感覚で「ロリコン」をイメージして鑑賞にのぞむと大きく肩すかしを食らうことは間違いないでしょう。 え?これ、普通に若い子が大好きで、女で身を持ち崩す […]

博士の異常な愛情

イギリス/アメリカ 1964監督 スタンリー・キューブリック原作 ピーター・ジョージ 米ソ冷戦時代を舞台に、終末核戦争の恐怖を描いたブラックコメディ。 名画中の名画、といって間違いないですよね。 軍事計画の盲点をついて、1人の妄想にとりつかれた将軍が戦闘機にソビエト爆撃を指示し、それを誰も止められない、という設定からしてなんと痛烈なアイロニーか、と思いますし、その機に乗じて本格的に戦争をおっぱじめ […]

スパルタカス

アメリカ 1960監督 スタンリー・キューブリック原作 ハワード・ファスト 紀元前70年ローマ時代、奴隷である身分からの解放を訴え、帝国に対して反乱をおこしたスパルタカスの闘争の日々を描いた史劇。 あ、キューブリックもこんな作品撮るんだ、とちょっと意外でしたね。 私のイメージとしてはキューブリックって、もっとアイロニカルで余人の及ばない天才肌な画を撮る人、だったんですが、この一作に限ってはひどく真 […]

荒野の用心棒

アメリカ 1964監督、脚本 セルジオ・レオーネ マカロニウエスタンブームの火付け役として名高い一作ですが、あらためて今見ても普通におもしろくてびっくりでしたね。 原作は言わずと知れた黒沢明の「用心棒」。 きちんとそれがクレジットされているのがリスペクトを伺えてうれしい感じ。 かつては日本映画にもそんな時代があったのだ、と寂しいやら、誇らしいやら。 用心棒をご覧になったことがある方なら、なるほど、 […]

青春のマンハッタン

アメリカ 1968監督、脚本 ブライアン・デ・パルマ デパルマの劇場長編デビュー作。 60年代のアメリカを3人の若者の会話劇の体でつらつらと描いた作品なんですが、今となっては見る人を強烈に選びそうな気もしなくはありません。 とりあえず後の、主にサスペンスにその手腕を発揮する監督らしさは微塵もなし。 ヌーヴェルヴァーグに色濃い憧憬がみられる、なんて評をどこかで見た記憶があるんですが、ヌーヴェルバーグ […]

  • 2019.01.05

蝿の王

イギリス 1963監督 ピーター・ブルック原作 ウィリアム・ゴールディング 楳図先生のイラストが心胆寒からしめる恐ろしさで何事か、ってな感じですが、はっきり言って内容よりジャケットの方が怖いです。 このジャケットがイメージさせるほど恐怖な作品ではありません。 飛行機事故のせいで、無人島に取り残される羽目になってしまった少年達の、狂気に蝕まれていく数日間を描いた映画なんですが、原作があまりにも有名な […]