ブラッド・ピット

アド・アストラ

アメリカ 2019監督 ジェームズ・グレイ脚本 ジェームズ・グレイ、イーサン・グロス はるか太陽系の彼方へ、地球外生命体の探索を目的として旅立ったまま行方不明となった父親を、同じ宇宙飛行士を志した息子が探しに行く物語。 息子の向かう目的地は海王星近縁なんですけどね、これ、肉親の情とか、ヒューマニズムの精神でわざわざ宇宙船に乗り込むわけじゃないんです。 そもそも息子は遠の昔に親父は死んでる、と思って […]

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

アメリカ 2019監督、脚本 クエンティン・タランティーノ シャロン・テート殺害事件を題材に、隣人である落ち目の俳優とそのスタントマンを描いた60年代ハリウッドの内幕劇。 さて、私はタランティーノを「映画における自分の語り口を確立した人」と思ってて。 これを以前「芸」と書いたんですけど。 なかなか監督の作家性だけで勝負できないハリウッドにおいて、任せておけば当たるから彼の芸を信じてればいい、という […]

マリアンヌ

アメリカ 2016監督 ロバート・ゼメキス脚本 スティーブン・ナイト 第二次世界大戦下のカサブランカで、ナチスドイツ相手に諜報活動につく、一組の男女の工作員を描いたサスペンスフルなラブストーリー。 実にそつなく出来てる、というのを視聴後にまず感じましたね。 スティーブン・ナイトが手掛けただけはあって脚本はしっかりしてるし、大御所ゼメキス監督の仕切りも申し分ない。 隙なし、アラなし、矛盾なしで抜群の […]

スナッチ

アメリカ 2000監督、脚本 ガイ・リッチー 前作、ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズをすべてにおいてスケールアップさせたかのような秀作だと思います。 もう登場人物が多すぎて、誰の思惑がどこと利害衝突して何がどう転んでるのか把握するのが大変なんですが、それも一度腑に落ちると、あれよあれよと物語がよどみなく流れていくのが実感できる、ってんだからほんと大したもの。 ややこしく錯綜している […]

トロイ

アメリカ 2004監督 ウォルフガング・ペーターゼン脚本 デヴィッド・ベニオフ ギリシャ神話におけるトロイア戦争を、原典にとらわれず、わかりやすく現代的に焼きなおした歴史巨編。 はて?トロイア戦争ってなんのこと?と言う人も、さすがに「トロイの木馬」(ウイルスのことではありません)や「アキレスの踵」ぐらいは知ってるでしょう。 そう、それら成句の元となったお話をとんでもないスケールで映画化したのがこの […]

バーン・アフター・リーディング

アメリカ 2008監督、脚本 コーエン兄弟 偶然手に入れたCD-ROMが、国家機密に抵触するものだと早とちりした女の、無分別な行動をおもしろおかしく描いたコメディ。 勘違いが勘違いを呼んで、いつのまにか抜き差しならぬ状況へと事態は大混乱、ってのがいかにもコーエン兄弟らしい感じです。 そこはもう、わかっていてもニヤニヤしてしまう。 ブラッド・ピットのアホキャラや、ジョン・マルコビッチのキレキャラも良 […]

バベル

アメリカ 2006監督 アレハンドロ・G・イニャリトゥ脚本 ギジェルモ・アリアガ しかしまあ、この監督はつくづく群像劇が好きな人だなあ、と。 今作もデビュー以来おなじみの調子で三つのドラマが同時進行。 日本、モロッコ、アメリカと舞台を別にして、時間軸は過去と現在を前後する。 それぞれの物語をか細い糸で結びつけるのは一挺のライフル。 いうなれば、最初の持ち主の手を離れたライフルが、その後、どのように […]

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

アメリカ 2008監督 デヴィッド・フィンチャー脚本 エリック・ロス アイディアは実におもしろかった、と思うんです。 老人の姿で産まれて、どんどん若返っていく男、という着想は、ちょっと想像をめぐらせただけでもあらゆるドラマが作りだせそうで非常に魅力的な題材だった、と思う。 ところがです。 何を思ったかフィンチャーは、この独特で奇抜な物語を、至極さらりと、淡々と描写するに留めちゃってるんですよね。 […]

ファイト・クラブ

アメリカ 1999監督 デヴィッド・フィンチャー原作 チャック・バラニューク なんだか序盤、中盤、終盤で三章に分けたくなるような内容の作品だ、と思いました。 それほど物語の色合いをくるくると目まぐるしく変化させてくる。 最後まで飽きさせず観客をひきつける技に長けている、と解釈することも可能かと思いますが、私はテーマそのものを鑑みるなら、余計なものを詰め込みすぎたのでは、という気がしなくもありません […]

セブン

アメリカ 1995監督 デヴィッド・フィンチャー脚本 アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー まさかフィンチャーがここまでのものを練り上げてくるとは思わなかった、と多くの人が思ったのではないでしょうか。 「七つの大罪」をなぞらえた連続猟奇殺人事件を描いた作品なわけですが、本作、今あらためて振り返るなら、いわゆるシリアルキラーを扱ったサスペンスの、ある種のスタンダードにすらなってしまったのでは、と私は思 […]